アジア・ラゲージ MAXBOX MX-8011 レビュー!評判のスーツケースをプロが検証
「Asia Luggage MAXBOX MX-8011-24W」をレビュー!
アジア・ラゲージの片面開きシリーズです。
値段が高くコスパが悪いので敬遠していましたが、
ヨドバシで実物を見て欲しくなったので買ってみた。
購入したのはMサイズ(24W)で、カラーは「パステルアイボリー」。
プロとして完璧にレビューしたい。
<これ>
・当サイト代表のスーツケースガチ勢
1、外装箱レビュー
スーツケースにしては珍しい白いダンボール。
文字も大きく表記も親切。
ダンボールは2重の厚いタイプで質が良い。
変形が多くかなり傷んでいますが、本体は問題無し。
2、包装レビュー
カッター傷防止の上蓋はありましたが、小さすぎて意味が無い。
なぜにこんな中途半端なことをしているのだろうか。
固定材もなくいまいちです。
本体は一般的な不織布のカバー。
保管に便利。
タグが2枚と、本体正面にラベル。
どれも使い方や機能などを説明しています。
主な特徴の一覧。
全サイズ共通のようで、機内持ち込みサイズの特徴まで記載あります。
品質が良いことのアピール。
元他業界メーカーの人間からすると、耐久回数が少なすぎて心配になる。
スペック表。
フロント部のファスナーに「WOVEN-IN TOUGH ZIPPER」を使用。
スーツケース用に開発された薄型で耐摩耗性のファスナーです。
アジア・ラゲージのスーツケースによく採用されています。
本体ラベルもタグと同じような内容。
簡単に剥がれますが、少しだけ糊跡が残り清掃が必要だった。
本体の中に入っていましたが、ついでに紹介。
店頭販売用のPOPです。
裏面はSサイズ(機内持ち込みサイズ)版のPOP。
3、外観レビュー
とてもシンプルなデザイン。
万人受けするスーツケースらしいデザインです。
表面の質感はつやつやのプラスチック感。
全体的に形状は整っていて仕上げは良い。
普通なデザインで作った高級なスーツケースという感じがします。
ぱっと見は高級に見えませんが、触ると高級感がある。
控え目な主張なのでどんなスタイルにも合いそうです。
4、ファスナー&TSAロックの操作感
TSAロックはダイヤル式。一つ前の仕様の「007」。
TSAロックはごく普通なダイヤル仕様。
マスターキー用の鍵穴部分を上に動かすと解除できます。
ロックもファスナーの引手を差し込むだけ。
操作感は問題無く、ストレス無くロック・解除できる。
ファスナーの動きもスムーズ。
スライダーが本体に干渉することも無い。
しっかり調整されています。
5、キャリーハンドルの操作感
↑最大に伸ばした状態
↑最小状態
キャリーハンドルは5段階調節。
ぐらつき(遊び)の具合はかなり小さめで良い。
キャリーハンドルは5cm単位で調節可能。
誰でもちょうど良い高さに固定することができます。
ボタンでの解除がややスムーズ感が無いのが残念点。
ぐらつき(遊び)はかなり小さめで優秀。
追従性が良く操作性は抜群です。
ハンドルは小さめで手が小さい女性や子供持ちやすい。
固定用の穴も本体内にあるため、見た目が良い。
なかなかに洗練されています。
6、トップハンドルの持ち心地
手も入れやすく、大きく膨れて持ちやすいトップハンドル。
左右下面はゴム性のクッションがあり心地が良い。
初期状態で本体との隙間が大きいので、指を入れやすい。
それでいて大きく膨らむのでストレスが無い。
なかなかに良いです。
ゴムのようなクッションが貼られているので、グリップ感は抜群。
特に角のクッションが厚いので手が痛くなりにくい。
個人的に持ち心地はスーツケース最高クラス。
サイドハンドルも同じ仕様です。
7、キャスターの操作性・静音性
キャスターは「HINOMOTO Lisof SILENT RUN」を搭載。
日本が誇るキャスターメーカー「日乃本錠前(HINOMOTO)」の超静音キャスターです。
これは本当に静かで操作性も耐久性も抜群。
口径は50mmのタイプで普通な大きさ。
静音性は下の動画を見て下さい。
<MAXBOX MX-8011キャスター静音性確認動画>
<比較用(うるさい安物キャスター)>
さすがSILENT RUN。安物とはレベルの違う静音性です。
これで耐久性も良いのだから優秀すぎる。
アジア・ラゲージでは中級品以上にほぼ採用されています。
8、キャスターロック
ワンタッチ式のキャスターロックを搭載。
キャスターロックもHINOMOTO製で、このキャスターとセットになっているものです。
ワイヤーで作動するタイプで、こちらも性能・耐久性抜群。
キャスターロックとしては最高峰。
MAXBOXはフロント側のキャスターをロックする仕様なので、
ロック状態でも斜めに引いて転がすことができます。
ちょっと動かしたい時に便利。
9、容量拡張機能
本体中央にあるファスナーが容量拡張用です。
広がった分奥行が増える仕組み。
ここだけ仕上げが悪く、生地がほどけていた。
拡張幅は約3cmと小さめ。
このサイズの場合は容量が8L増えます。約11%の増加。
他社品では20%増加するものあるので、容量拡張率はいまいち。
ファスナーは軽くてスムーズ。
拡張部の生地も厚くて丈夫。
品質等は問題無い。
10、内装をレビュー
片面開き仕様。
仕切りが2枚もあり、細かい収納性が良い。
しっかり固定できる仕切りがあるので、
立てて開けても荷物が落ちないのが良い。
蓋のポケットもこのまま使えます。
基本的には横に倒して開けます。
写真で説明していきます。
このようにして開ける使い方が基本。
蓋には厚みのあるポケットが3つ。
右上のポケットは普通の生地で防水ではありません。
中の物がこぼれ落ちないよう、下側はほぼ開かない。
軽量設計もとても良い。
大きなポケットにはカバー付きのiPad Pro 11インチも余裕で入る。
取り外せる仕切りにもポケットが2つ。
書類などはここに入れたい。
取り外し用のバックル。
バックルを2つ外せばこのようにめくれます。
そして、さらに下にも仕切りがある。
下側の仕切りは取り外せません。
ファスナーを閉めて蓋をします。
ファスナーを開けるとめくれます。
黒いメッシュポケットは仕切りの収納部。
下側の仕切りはこのように収納できます。
上側の仕切りも手前のファスナーを外すと仕切りが完全に外れます。
こんな感じで外して単体で使うこともできる。
仕切りを全て外した状態です。
シンプルに使いたいならこれがいい。
Xバンドのバックルはごく普通。
バンドはキャスター固定部に繋がってあります。
容量拡張が3cmと少ないので、拡張部の生地が邪魔にならない。
ここは良い点です。
500mmのペットボトルも余裕で入る深さ。
上側仕切りも閉められる。
底面はキャリーバーがあるため凸凹です。
荷物を詰める際は穴を埋めるような感じで入れたい。
片面開きは収納ボックスみたいで使いやすいです。
大きなものを入れらるので、趣味用途にも強い。
--
内装のレビューは以上です。
仕切りが2枚あるので、いろいろな使い方ができるのが良い。
片面開きタイプは荷物の固定に難があるのですが、
固定できる2枚の仕切りにて解決できています。
生地も厚めで質感が良い。
値段が高いだけあり高級な仕様です。
11、内部をレビュー
トップハンドル部とキャリーハンドル付け根部です。
トップハンドルは厚くリブもある立派な補強材で良い。
黒いベルトはXバンドです。ねじでいっしょに固定されています。
キャリーハンドルの固定&補強材もそこそこ良い。
軽量に仕上げながらもリブで強度アップ。
こういうこだわりは素晴らしい。
こちらはキャスターとキャリーハンドルの根本固定部です。
キャスター部は補強材があり良い(安物にはほぼ無い)。
本体形状にも合っています。
キャリーハンドルの根本の固定材も厚くて強い。
リブによる強度アップもあり、ビス固定もしっかりしています。
--
内部仕様は値段が高いだけありさすがに良い。
強度を保ちながら軽量性にもこだわっているのが優秀な点です。
さすがアジア・ラゲージ。
強度・耐久性は問題無いだろう。
12、MAXBOX MX-8011を実際に転がして使ってみた感想
静音性はさすがに抜群。
「HINOMOTO Lisof SILENT RUN」キャスターはさすがに良い。
特に変な音や感触は無く、いつも通りの快適さです。
キャスターロックもHINOMOTOのワンタッチタイプなので文句なし。
キャリーハンドルもぐらつき(遊び)が小さく操作性が良い。
ただ、高さ調節にストレスがある。
ボタンを押し方が悪いと解除できず、思うように動いてくれない。
指もちょっと痛い。
トップハンドルはかなり持ちやすい。
指を入れやすく本体に手が当たらない。
そしてクッションが優秀で手は全く痛くならない。
一番頻繁に持つ部分なので、ここが良いと快適です。
重量は約4kgと軽い!
この仕様でかつ70Lで4kgは軽量です。
持ちやすいのも合わさって、とても使い心地が良い。
女性におすすめできるなと感じます。
--
キャリーハンドルの調節にちょっと難がある程度で、
その他はストレスの無い優秀なスーツケース。
値段が高いだけある。
13、MAXBOX MX-8011の検証・レビューまとめ
項目 | 評価 | コメント |
容量 | ◎ | 基礎70L、拡張後78Lと大容量 |
重量 | 〇 | 実測値3.97kgとこの機能性にしては軽め |
包装 | 〇 | 無意味な上蓋、不織布カバー |
キャリーハンドル | 〇 | ぐらつきは小さい。5段調節。調節に難 |
トップハンドル | ◎ | 手を入れやすくクッションも最高 |
ファスナー | 〇 | 軽くてスムーズ |
TSAロック | 〇 | 問題無し |
キャスター | ◎ | HINOMOTO Lisof SILENT RUN! |
内装 | ◎ | 2枚の仕切り。生地も良い |
仕上げ | ◎ | さすがに良い |
良い点(Good)
- ✔HINOMOTO Lisof SILENT RUN
- ✔ワンタッチキャスターロック搭載
- ✔3cmの容量拡張機能を搭載
- ✔このサイズと機能性で約4.0kgと軽量
- ✔多段調節&ぐらつきの小さいキャリーハンドル
- ✔クッションが最高なトップハンドル
- ✔スムーズに動くファスナー
- ✔取り外せる仕切りと中仕切り
悪い点(Bad)
- ✕キャリーハンドルの高さ調節ボタンの反応が悪い
- ✕容量拡張が3cmと小さめ
MAXBOXは理想的な片面開きスーツケース
高機能で高性能、それでいて軽量で扱いやすい。
スーツケースとしてはとてもおすすめできます。
値段が高いので万人におすすめとは言えないのが難点。
似た仕様だと「ロジェールジャパンのoltimo」がありますが、
あちらは安いのでMAXBOXより全体的に劣る。
oltimoはデザインはおしゃれで良いですが、
お金があって良い物が欲しいならMAXBOXの方がおすすめです。
キャスターロック付きの片面開きスーツケースは少ないので、MAXBOXは優秀。
電車移動が多い場合はこれを使いたいです。
値段は高くコスパは悪いですが、スーツケースとしてはおすすめできる。
高い価値はあります。
<参考:Sサイズのフロントポケット仕様>
Sサイズは縦開き仕様。
仕切りは簡単に取り外せるようになっています。
そのため片面開きとして使いやすい。
仕切りは完全に外れます。
そのため不要であればこの状態で使うことができる。
Sサイズもなかなかに便利でおすすめです。