MEER SC116 レビュー!評判のスーツケースをプロが検証
MEER SC116をレビュー!
MEERは格安スーツケースブランドです。
SC116は2024年の最新仕様のスタンダードタイプ。
仕様はかなり良いので買ってみた。
購入したサイズはSサイズ、カラーは「ブラック」です。
プロとして完璧にレビューしたい。
<これ>
・当サイト代表のスーツケースガチ勢
<関連>
・meerのスーツケースの話(どこの国・会社?良い点・悪い点等)
・MEER SC118 レビュー!評判のスーツケースをプロが検証
1、外装箱レビュー
やや変形や汚れはありますが、ダンボールは問題無い。
このMEERの輸入元は「株式会社高昇」。
QRコードを読み込めばHPに繋がります。
(https://pro.takasyou.jp/)
2、包装レビュー
包装はこれ以上無い最低レベル。
スーツケースもビニール袋のみ。
開ける時はカッターは止めておこう。
本体のコーナーパッドなどには保護フィルムが貼られていました。
簡単に綺麗に剥がれるので問題無し。
MEERのタグ。
一番下のタグの裏面。
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「SC118」にはあった本体ラベルは無し。
問題となる点は無かった。
3、外観レビュー
やや茶色がかった黒色。
全体のリブと4角のコーナーパッドで頑丈そうではある。
ぱっと見はブラックですが、若干茶色っぽい。
ハンドル部等と色の統一ができていません。
質感も安っぽいので、やはり安物スーツケースだなと感じてしまう。
容量拡張のファスナーがあり、それが歪んでいるため本体が斜めに。
ここは使っていく内に直っていくとは思います。
高級感は無い価格相応の外観。
4、ファスナー&TSAロックの操作感
TSAロックはダイヤル式。現時点一つ前の仕様の「007型」。
操作性等はごく普通のダイヤル式TSAロック。
ロックも解除もストレス無く問題無し。
ファスナーの動きも軽くてスムーズです。
5、キャリーハンドルの操作感
↑最大に伸ばした状態
↑最小状態
一般的な3段階調節。
ぐらつき(遊び)は普通。
特徴の無い普通なキャリーハンドル。
ぐらつき(遊び)も普通の大きさで、小さくは無い。
ロックもずれることなく、問題無く動きます。
6、トップハンドルの持ち心地
ほどよく膨らむので本体に指は当たらない。
トップハンドルは硬めで膨らみも少な目。
ほぼただの樹脂の板でクッションも無いので硬い感触です。
使う分には問題無いですが、良いものとは言えない。
7、キャスターの操作性・静音性
57mmの大口径キャスター。
静音性もかなり良い。
おそらくTPE素材の厚めのホイールで静音性が高い。
あの「HINOMOTO Lisof SILENT RUN」と同等で、わずかに劣る程度。
口径も57mmと機内持ち込みスーツケースとしては最大級の大きさ。
<MEER SC116 静音性確認動画>
<比較用(HINOMOTO Lisof SILENT RUN)>
<アスファルトでの比較>
「HINOMOTO Lisof SILENT RUN」よりややうるさい。
耐久性は不明ですが、この値段でこの静音は超優秀。
<比較用(うるさい安物キャスター)>
安物キャスターと比べると超静音なのがわかるだろう。
同じ値段でもこれくらいの差があります。
8、容量拡張機能(エキスパンダブル)
本体中央にある大きな取手のファスナーが容量拡張用。
開けるとこのように3cmほど広がります。
容量拡張部の生地は厚くて丈夫。
容量拡張率としては少ない。
商品ページには23%と記載ありますが、
3cmしか拡張しないのでそこまでは無いよう思います。
容量拡張付きスーツケースとしては最低レベルの拡張率です。
なお、容量拡張状態では機内持ち込みはできません。
無料預け入れになります。
9、荷物をかけるフック
本体中央上部に荷物をかけるフックがあります。
引っ張ると出てきて、手を放すと元に戻ります。
500mmのペットボトルも全然問題無し。
ただし、高さ的にSサイズ程度のレジ袋しかかけられないので注意。
フックは丈夫で安定感もある。このタイプは自分も好きです。
10、ドリンクホルダー
背面にドリンクホルダーがあります。
スーツケースとしてよくある仕様。
どのメーカーもだいたいこんな感じです。
500mmのペットボトルも余裕で入ります。
ただ、重量でたわむのでかなり斜めになる。
これ以上重たいものは入れない方がいいよ思う。
これはセブンイレブンのLサイズのホットコーヒーカップです。
奥までは入らず、途中で引っかかる形になる。
これはローソンのSサイズのアイスコーヒーカップです。
あまり入らずかなり不安定な状態になる。
Mサイズのカップはより不安定に。
コンビニコーヒーは入れたまま走るのは厳しい。
ドリンクを入れたまま走らせるとなると、
ペットボトルか缶だけにした方が良い。
コンビニコーヒーは振動で落ちる可能性がある。
ドリンクホルダーの品質は問題無いと思う。
どのスーツケースのドリンクホルダーもこんな感じです。
11、USBポートをレビュー
TSAロック部にUSBポートがあります。
Type-AとCの2個があるのが良い。
モバイルバッテリーを入れるポケットは本体内部にあります。
メンテナンス用のファスナーを開けた中なので入れにくい。
こちら側もType-AとCの端子があり、好きな方を使えます。
モバイルバッテリー用のポケットが使いにくいのでマイナス評価。
後述しますが、メンテナンス用ファスナーに取手が無いのが理解できない。
12、内装をレビュー
両面仕切り仕様となかなかに良い。
この値段で両面仕切りは良い内装です。
ポケットが多くなるので収納性も良い。
生地も厚めで粗悪では無い。
各部写真で説明していきます。
左側が容量拡張します。
そのため、拡張部の生地がたるんでいる。
右側の仕切りは大きな一つのメッシュポケット。
マットなスライダーで少しおしゃれ。
メッシュは細く安物感ある。
メッシュポケットの中はこんな感じ。
右側仕切りの中はXバンド。
バンドはポリエステル製です。
ごく普通なバックル。
内側に貼られている生地は厚め。
シワも少ないので良く見えます。
中央のファスナーはメンテナンスファスナーですが、
前述したUSBポートを使うためには開ける必要がある。
左側の仕切りはポケットが2個。
上段はメッシュポケットで、下段が防水のビニールポケットです。
ビニールポケットは濡れた折りたたみ傘などを入れるのに便利。
中は何も無い。
生地は綺麗に貼られています。
角も綺麗に貼ってある。
合わせ面のカバーは片方は接着剤固定。
同じ値段でも縫って固定しているスーツケースは多いので、安物感が強い。
全体的に綺麗に仕上がっていますが、縫い目は雑。
当然ですが高級品のような管理はされていません。
容量拡張した状態です。
左側の奥行が増えています。
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内装のレビューは以上です。
全体的にはよくある安物スーツケースの内装ですが、
内側の生地は厚めで粗悪ではないのが良い。
綺麗に貼られているのも良い点です。
縫製は雑な部分が多いですが、この値段ならこんなもの。
内装に特に問題は無い。
13、内部をレビュー
右側仕切りのメンテナンスファスナーを開けた図です。
上にあるのはモバイルバッテリー用のポケット。
ここに入れて、USBケーブルを繋ぎます。
小物入れとしても使えますが、開けるのが面倒なのでいまいち。
内部仕上げは悪い。
切断加工が雑すぎる。
トップハンドル部は補強材があるので良いですが、
キャリーハンドル部は無し。
ここの仕様は安物らしく悪いです。
下部には削りカスが大量にある。
構造的には安物スーツケース最低限の仕様。
丈夫とは言えませんが、この値段ならこんなものです。
キャスター部は補強材が無く本体直接ねじ止め。
安物スーツケースは基本的に補強材は無いので普通。
キャリーハンドル根本固定部も普通な仕様。
安物によく使われる汎用的な固定部材です。
ちなみに、メンテナンス用のファスナーなので、取手は付いていません。
USBポートを使う際に開ける必要があるのに…
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内部はかなり雑。
管理がしっかりしている会社ならこうはならない。
安物スーツケースの中でもいまいちです。
14、実際に荷物を詰めてみた感想
若干高さが低いですが、横幅・奥行が大きいのでそこそこ入る。
200匁のフェイスタオルをほぼ限界まで入れてみた結果、55枚入りました。
一般的なサイズだと50枚しか入らないので、55枚は大容量です。
ただ、ドリンクホルダーがあるので底面の入れ方に工夫は必要(隙間を埋める)。
この工夫が無ければ50枚くらいしか入らない。
容量拡張するとこのくらいの厚みが増える。
たいていのお土産は入るだろう。
MEER SC116は記載通り大容量で問題無し。
15、実際に転がして使ってみた感想
音が静かで快適!
安物スーツケースとは思えない静音性。
最近はキャスターも良くなってきました。
HINOMOTOの優位性はだいぶ下がっています。
キャリーハンドルとトップハンドルは普通。
特に良いとは思えない普通な感覚・操作性です。
この値段なら不満は無い。そんなハンドル類。
重量は表記3.16kg、実測値3.14kgなので、やや重ために感じます。
MEER SC116は軽いスーツケースではないです。
容量拡張やドリンクホルダー、両面仕切りなどの仕様なのでここは仕方ない。
この機能性としては普通な重量とも言える。
その他、特に変な音や違和感もなく普通に使えました。
いまいちな点もありますが、キャスターが静音なのは素晴らしい。
このメリットが強いので十分に使えるスーツケースです。
16、MEER SC116の検証・レビューまとめ
項目 | 評価 | コメント |
容量 | 〇 | 平均よりたくさん入る |
重量 | △ | 実測値3.14kgとやや重ため |
包装 | △ | 保護材無し、ビニール袋 |
キャリーハンドル | 〇 | ぐらつきや操作性は普通 |
トップハンドル | 〇 | ほど膨れて持ちやすい |
ファスナー | 〇 | 軽くてスムーズ |
TSAロック | 〇 | 問題無し |
キャスター | ◎ | 上位クラスの静音性 |
内装 | 〇 | 両面仕切り・生地も厚め |
仕上げ | △ | 内部の処理が悪い。縫製も雑 |
良い点(Good)
- ✔キャスターの静音性がとても良い
- ✔容量拡張機能を搭載
- ✔荷物をかけるフックが使いやすい
- ✔ドリンクホルダー搭載
- ✔Type-CのUSBポート搭載
悪い点(Bad)
- ✕高機能なのでやや重ため
- ✕USBポートがとても使いにくい
- ✕内部の処理が雑すぎる
キャスターの静音性が素晴らしい安物スーツケース。
今どきな機能が揃っていて、かつ本当の静音キャスター搭載と良い。
安物の中ではかなり良いスーツケースと言えます。
ただ、内部の仕上げの雑さ=管理が悪いなど懸念点があり、
強くはおすすめできるスーツケースでは無い。
これならほぼ同じスーツケースである「CICIBELLA」の方が良いと感じます。
こちらはメンテナンスファスナーに取手があり、内部仕上げも綺麗。
ちゃんと管理して作られています。
ただ、安かったらMEER SC116を買っても良いと思う。
コスパとしては最強のスーツケースと言えるので、おすすめはできます。
この値段なら悪くは無い。
ただ、どちらかといえばCICIBELLAを選ぶ。
MEER SC116はそんなスーツケースだなと思いました。
CICIBELLAのレビューも是非見てみてください。