レジェンドウォーカー ブルーホエール 5525 レビュー!評判のスーツケースをプロが検証
「LEGEND WALKER BLUE WHALE 5525-60」をレビュー!
レジェンドウォーカーの片面開きタイプのフラッグシップモデルです。
2024年9月にマイナーチェンジされてキャスターが良くなったので買ってみた。
現在は新旧販売されているので、買うときは必ず「5525」であることを確認ください。
購入したのはMサイズで、カラーは「ブラック」。
プロとして完璧にレビューしたい。
<これ>
・当サイト代表のスーツケースガチ勢
1、外装箱レビュー
若干変形はあるものの、かなり美品なダンボール。
レジェンドウォーカーはいつも綺麗です。
2、包装レビュー
普通な形状で、補強的なものはダンボールの上蓋のみ。
上部に空間は大きいので固定はできていません。
とはいえ、スーツケースの梱包としては普通。
本体はビニール袋のみ。
レジェンドウォーカーは不織布カバーは基本無いと思う。
店舗販売用のPOPも同梱されていました。
なお、ヨドバシカメラでは使われていなかった。
こちらは裏面。
このデザインの方が売れそう。
本体にタグが数枚と正面にラベル。
タグはPOPと同じような内容だったので割愛。
ラベルは機能を紹介しています。
POPを使わない時用だろうか。
糊の跡は残らず簡単に剥がれます。
3、外観レビュー
昔ながらのレジェンドウォーカーらしいデザイン。
先代社長時代のシリーズなので、ちょっとヤンキーっぽい見た目。
娘が社長になって可愛いデザインになった今では貴重な存在とは思う。
ブラックカラーですが、ファスナーやハンドル部は紫がかった茶色。
ここは好き嫌い出ると思います。
個人的にはちょっと安っぽい感じを受ける。
気になる点としては、上面のファスナー部の凹み。
容量拡張部が原因で歪んでいます。
使っていて直るかはわからない。
あと、全体的に油汚れがひどい。
2万円台のスーツケースなのでちゃんと清掃してほしい。
そんなところで、ちょっと仕上げはいまいち。
4、ファスナー&TSAロックの操作感
TSAロックはダイヤル式。現時点最新仕様の「008」。
TSAロックはごく普通なダイヤル仕様。
マスターキー用の鍵穴部分を上に動かすと解除できます。
ロックもファスナーの引手を差し込むだけ。
操作感は問題無く、ストレス無くロック・解除できる。
ファスナーの引手が尾びれデザインなのが可愛い。
ブルーホエールという名の通りクジラデザインなスーツケースです。
二重になっているセキュリティファスナー仕様。
こじ開けにくいファスナーになっており、防犯に優れています。
難点は二重なのでファスナーの動きが重たいこと。
スムーズ感は全くありません。
さらに、ファスナーのスライダーが本体に干渉する問題有り。
ファスナーがやや内向きに取り付けられている。
こういう設計か、製造不良か。
スライダーがスーツケース本体に強く干渉し、とても動かしにくい。
ガリガリ削りながら動かす感じになる。
個体差もあると思いますが、最悪クラスのファスナーの動きです。
開け閉めが固くてかなりストレス。
ちょっとここはマイナス評価です。
5、キャリーハンドルの操作感
↑最大に伸ばした状態
↑最小状態
キャリーハンドルは多段調節。
ぐらつき(遊び)の具合はかなり小さめで良い。
キャリーハンドルは1~2cm単位で細かく調節可能。
誰でもちょうど良い高さに固定することができます。
ボタンでの解除、動きもスムーズで良し。
ぐらつき(遊び)はかなり小さめで優秀。
追従性が良く操作性は抜群です。
ハンドルはやや尖がった形状。
上面を押すとちょっと痛いくらい。
自分は気にならないですが、好き嫌い分かれると思う。
総合的には、使っていてストレスは無い優秀なキャリーハンドルです。
6、トップハンドルの持ち心地
大きく膨れて持ちやすいトップハンドル。
初期状態で本体との隙間が大きいので、指を入れやすい。
それでいて大きく膨らむのでストレスが無い。
なかなかに良いです。
クッションはありませんが、厚みがありグリップ感も良い。
不満に思う人はほとんどいないだろう。
サイドハンドルも同じ仕様です。
7、キャスターの操作性・静音性
レジェンドウォーカーの最新静音キャスター「FLEXWALKER」を搭載!
2024年に登場した静音キャスターです。
まだ搭載機種は少なく、現時点はこれと「チャレンジャー」のみ。
静音性は抜群でHINOMOTOを超える。
最強のフリクエンターには遠く及ばないですが、現時点スーツケース界No.2の静音性。
サスペンションも搭載しているので、これは素晴らしい。
静音性は下の動画を見て下さい。
<ブルーホエール FLEXWALKERキャスター静音性確認動画>
<比較用(うるさい安物キャスター)>
<HINOMOTO Lisof SILENT RUNとの比較>
「HINOMOTO Lisof SILENT RUN」よりもはるかに静音。
このためだけに買う価値はあるキャスターです。
サスペンションもあるので手に伝わる振動も少ない。
キャスターストッパーが無いのだけが残念。
あと、新しいやつなので耐久性等が不明なのも懸念点ではある。
8、容量拡張機能
約7cmの容量拡張機能を搭載。
防水仕様で雨も少し安心。
Mサイズだと容量は16L(約24%)増えます。
一般的には3cm~4cmが多いので、7cmというのは大きい。
Mサイズでも拡張後はLサイズ並の容量になる。
上下は拡張部に補強板があります。
ファスナーを開けて、本体を手で広げて、この板を真っすぐ伸ばして使います。
伸びると補強になり拡張状態でもぐらつかない。
容量拡張機能のデメリットをカバーしています。
<容量拡張状態での操作性確認動画>
荷物が空の状態でもしっかりしています。
普通は荷物を満杯に入れないとぐらぐらしてしまう。
ただ、新たなデメリットもある。
容量拡張ファスナーを閉じる時、補強板をちゃんと戻さないと閉まらない。
ただファスナーを閉めるだけだと閉まりません。
補強板を手で綺麗に元に戻して、それから閉める必要がある。
そのため説明書が同梱されています。
閉める時は指を突っ込んで補強板を内側に押し込み、蓋を押して畳む。
これがかなり面倒に感じました。
子供だと元に戻しきれないかもしれない。
補強板が内部に出っ張るので収納性も劣る。
このように良い点・悪い点がありますが、総合的には優秀。
拡張状態の安定感はとても良い。
9、ドリンクホルダー
背面にドリンクホルダーを搭載。
最近流行りの仕様です。
特別に高級感はなく、5000円程度の安物と変わらない。
500mmのペットボトルがちょうどよく入ります。
元々傾いているのと、重さでたわむのでかなり斜めになる。
どのスーツケースもこんな感じです。
セブンイレブンのLサイズのコーヒーカップです。
上部分がつっかかり、底まで届かない。
斜めになっているのと安定性も悪いので、転がすのは無理です。
ローソンのSサイズのアイスコーヒーカップです。
こちらも同じく底まで届かない。
これはMサイズ。
ギリギリ底に届くので安定は良い。
ドリンクホルダーはほぼペットボトル用と考えたほうがいい。
10、荷物をかけるフック
底鋲の上段が荷物をかけるフックにもなっています。
Mサイズ程度のレジ袋ならかけられる。
Lサイズは大きすぎて底に着くので無理です。
本体に荷物が入っていない状態でも安定感は良い。
11、内装をレビュー
片面開き仕様。
取り外し可能な仕切りもある。
内装は旧型のブルーホエールとほぼ同じ。
水色でクジラなデザインが可愛い。
ただ、これも好き嫌い分かれるのと、高級感は無く安っぽくは見える。
写真で説明していきます。
立てた状態で開けても使えるのは使えます。
ただ、その場合はXバンドで荷物をしっかり固定しておきたい。
基本的にはこのように倒して開けます。
蓋にはメッシュポケットが2つと、ビニールポケットが1つ。
商品説明には何も書かれていませんが、おそらく防水仕様。
濡れた折りたたみ傘なんかを入れるのには良い。
ファスナーは波打った引手で掴みやすい。
生地全体的にクジラの絵がある。
取り外し可能な仕切りです。
蓋のように使うのも良し、中仕切りとして使うのも良し。
取り外す際はこのようにファスナーを開けます。
仕切りを外した状態です。
こちらの方がすっきりして使いやすい。
xバンドは普通な仕様。
正面部分にポケットがあります。
深さは底まで。
底面はキャリーバーとドリンクホルダーがあるので凸凹です。
隙間を埋めるようにして詰めたい。
500mmのペットボトルも余裕で入る深さ。
サイズ感と凸凹感。
容量拡張しても補強板があるので潰れない。
これがブルーホエールのとても良い点。素晴らしい。
容量拡張すると生地が伸びるので綺麗になる。
拡張状態での深さは約28cm(キャリーバー基点)。
底部分からだと約30cmです。
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内装のレビューは以上です。
特に悪い点は無い。
容量拡張が大きいのでその分生地がたわんでいて見た目は悪いですが、
拡張すれば少しすっきりします。
悪い点を述べるとすれば、ドリンクホルダーが邪魔という点くらい。
12、内部をレビュー
トップハンドル部とキャリーハンドル付け根部です。
トップハンドルは最低限な補強材。
この価格帯のスーツケースにしては良くない。
キャリーハンドルの固定&補強材も普通な仕様。
バーの固定はしっかりできている。
これらは同社1万円以下のシリーズ「LW5524」と同じ仕様です。
設計的には問題ないと思いますが、ブルーホエールは高級仕様にしてほしかった。
下に見える四角いボックスがドリンクホルダーです。
左右にあるマジックテープは生地の固定。
ここには写っていませんが、サイドハンドルもトップハンドルと同じ仕様。
こちらはキャスターとキャリーハンドルの根本固定部です。
キャスター部は補強材があり良い(安物にはほぼ無い)。
本体形状にも合っています。
キャリーハンドルの根本の固定も悪くない。
リブによる強度アップもされています。
こちらも「LW5524」と同じ仕様。
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2万円台のスーツケースとしては普通な内部仕様ではある。
トップハンドル部分がちょっと悪いかなと思う程度。
あの薄っぺらいのは応力が均等になりづらいと思う。
とはいえ、強度・耐久性は問題無いだろう。
13、ブルーホエール 5525を実際に転がして使ってみた感想
走行性は抜群!
静音性も良くサスペンションによる衝撃吸収も素晴らしい。
かなり快適に転がすことができます。
手に伝わる振動がとても少ない。
キャリーハンドルもほぼぐらつかないので、追従性が良い。
トップハンドルも掴みやすいし、使用感は申し分ない。
特に変な音もせず、違和感も無い。
ノーストレスな使い心地です。
重量も重たくは無い。
片面開きタイプのMサイズで約4.3kgは普通です。
ドリンクホルダーや補強仕様の容量拡張もあってこの重量は優秀。
高機能ながら軽めなのは良いことです。
走行性は問題ないのですが、ファスナーの開閉は問題。
何回やっても固い。スムーズに開け閉めできない。
ブルーホエール最大のデメリットはファスナーです。
14、ブルーホエール 5525の検証・レビューまとめ
項目 | 評価 | コメント |
容量 | ◎ | 基礎65L、拡張後81Lと大容量 |
重量 | 〇 | 実測値4.33kgとこの機能性にしては軽め |
包装 | 〇 | ビニール袋のみと普通 |
キャリーハンドル | ◎ | ぐらつき(遊び)は小さい。多段調節。 |
トップハンドル | ◎ | 手を入れやすくグリップ感も良い |
ファスナー | × | セキュリティファスナー&本体に干渉で硬すぎる |
TSAロック | 〇 | 問題無し |
キャスター | ◎ | 静音キャスター「FLEXWALKER」 |
内装 | 〇 | クジラデザイン。普通で悪くは無い |
仕上げ | △ | 容量拡張部の歪み大。汚れ付着。縫製は良い |
良い点(Good)
- ✔FLEXWALKERが超静音でサスペンション付き
- ✔7cmという大きな容量拡張&補強有り
- ✔容量拡張部が防水仕様
- ✔多段調節&ぐらつきの小さいキャリーハンドル
- ✔手を入れやすいトップハンドル
- ✔セキュリティファスナー仕様
- ✔ドリンクホルダー搭載
- ✔荷物をかけるフックを搭載
- ✔クジラデザインの可愛い内装
悪い点(Bad)
- ✕容量拡張ファスナーの開け閉めがしにくい
- ✕本体に干渉して固いファスナー
- ✕容量拡張による上面の歪みが大きい
キャスターと容量拡張が超優秀なスーツケース。
「FLEXWALKER」が超静音で素晴らしい。
現時点、片面開き仕様のスーツケースとしては静音性No.1だと思います。
サスペンション付きというのも強い。
容量拡張機能も優秀で、7cmはとても良い。
補強板があるので拡張してもぐらつかず安定感抜群。
容量拡張を大きくするデメリットを克服できています。
その代わり、補強板の関係でファスナーの開け閉めが難しい。
手で形を整えないと閉まりません。
防水仕様で生地が固いというのもあり、本当に開け閉めは固い。
ただ、そう頻繁に開け閉めする部分ではないので大きな問題は無い。
フロント部分のファスナーは本体に干渉してガリガリしながら開けるので、
ここが一番のストレスポイント。
個体差もあると思いますが、自分のものは最悪に固い。
ハンドル類は優秀なので、転がしての使用感はとても良い。
そんなところで、良い点・悪い点があるスーツケース。
静音キャスター、または大きな容量拡張が欲しい人にはおすすめです。
ちょっとあれ。作りこみの甘さは感じる。