TRAVELIST(トラベリスト) レビュー!評判のスーツケースをプロが検証
協和の「TRAVELIST(トラベリスト)」をレビュー!
アクタスよりも高級となるトップオープンタイプ。
細かい収納性が向上しており、各仕様も良くなっている。
購入したサイズはS(機内持ち込みサイズ)、カラーは「マットブラック」、
ストッパー付きのタイプです(これだけキャスターの仕様が良い)。
<これ>
アクタスとの違いを中心に、プロとして完璧にレビューしたい。
<関連>
・ACTUS(アクタス) レビュー!評判のスーツケースをプロが検証
・協和のスーツケース「ACTUS」と「TRAVELIST」の違いの話
・当サイト代表のスーツケースガチ勢
1、外装箱レビュー
かなり珍しい横向け仕様の輸送形態。
スーツケースは普通は縦向けです。
どちらもでも問題は無く、ただ珍しいというだけ。
ちなみに、これは「アクタス」も同じでした。
かなり落としているのか、ダンボールの変形がとんでもない。
今まで買ってきた中で一番悪い状態だと思う。
2、包装レビュー
本体固定用の発泡スチロールがあるのが良い。
かなりいい加減なように見えますが、構造的にこれが効率的。
ただまぁ、もうちょっと見た目にこだわっても良いとは思う。
本体はビニール袋に包まれているだけと最低限。
このあたりもアクタスと同じです。
3、外観レビュー
高級感あるデザインが良い。
太陽光の都合でちょっと白っぽい見え方になっていますが、
「マットブラック」な外観です。
スーツに似合う良いデザインだなと思います。
アクタスとは違い、コーナーパッドが4角にあるのが良いですね。
見た目はかなり気に入りました。
4、ファスナー&TSAロックの操作感
TSAロックはダイヤル式。
メイン側、フロント側とロックが分かれているので使いやすい。
ロックも解除もしやすく問題ありませんでした。
ファスナーもかなり軽くてスムーズ。
このあたりはとても良い。
5、キャリーハンドルの操作感
4段階調節とかなり良い。
一般的には3段階調節なので、4段階は良い。
中間の細かい調整ができる感じです。
キャリーハンドルのぐらつき(遊び)はかなり小さめで良い。
持ち心地も良いです。
キャリーハンドルはアクタスとほぼ同じ。
6、トップハンドルの持ち心地
あまり膨らまないタイプですが、持ちやすい。
形状的に本体との隙間が大きいので、指が本体に当たりにくい。
アクタスとほぼ同じハンドルなのですが、
本体形状的にトラベリストの方が持ちやすく感じます。
クッションは無いですが、厚みがあるハンドルで持ちやすい。
このタイプは丈夫で長持ちする印象があります。
7、キャスターの操作性・静音性
キャスターは「HINOMOTO Lisof SILENT RUN」を搭載。
日本が誇るキャスターメーカー「日乃本錠前(HINOMOTO)」の超静音キャスターです。
これは本当に静かで操作性も耐久性も抜群。
最高級のキャスターと考えていい。
口径は50mmのタイプで普通な大きさ。
キャスターロックもHINOMOTO製で、このキャスターとセットになっているものです。
ワイヤーで作動するタイプで、こちらも性能・耐久性抜群。
こちらもキャスターロックとしては最高峰。
<トラベリストキャスター静音性確認動画>
<比較用動画(典型的なうるさいキャスター)>
キャスターは静音性も耐久性も問題無し。
ここがトラベリスト(ストッパー付き)の素晴らしい点。
これらはアクタス(ストッパー付き)と同じ仕様です。
8、容量拡張機能
奥行が5cmも増える超拡張!
本体の中央にある拡張用ファスナーを開けると、
奥行が増えて容量が増える仕組み。
拡張幅は5cmと最高クラスに大きい。
Sサイズの場合は容量が8Lも増えます。約20%の増加。
基礎容量35Lが43Lになるのがは強い。
この増加量もアクタスと同じです。
9、内装をレビュー(メイン収納)
ド派手なオレンジ生地の内装!
かなり好き嫌い分かれる内装デザイン。
スーツケースで最も目に痛い派手さだと思う。
オレンジなだけで、生地は普通です。
左側がメイン収納。
右側がフロントポケット部。
いろいろと複雑な仕様なので、個別の写真で解説します。
なかなか質は良いです。
ただのナイロン。防水仕様ではありません。
普通なポケットです。
こちらがメイン収納。
Xバンドはポリエステル製。
ほんと派手。
仕切りとなるメッシュカバー。
この部分はフロントポケットから入れる収納部です。
「底板」となっており、ポケットを半分の容量にする際に使います。
(詳細は後述)
この部分のファスナーを開けて、
折りたたんでマジックテープで止めると、
「底板」としての機能を無くすことができる。
こんな感じです。
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次にフロントポケットの説明に入ります。
10、フロントポケットをレビュー
開き具合はバンドの長さ調節で変えられます。
これは「底板有り」の状態です。
こんな感じで本体の6割くらいの位置までの深さになる。
底板有りの状態でも500mmペットボトルやA4クリアファイルなどが入る。
これで十分なため、ほぼこの状態で使うことになると思います。
ここのポケットにはカバー付きの11インチiPadが入ります。
かなりピッタリなので、12インチ以上は厳しいかもしれない。
これは「底板無し」の状態。
底まで繋がっているので、より大きなものを入れることができます。
先ほどiPadを入れていたポケットが使えなくなるのは残念。
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底板があるため、アクタスよりも細かい収納性が良くなっています。
底板無しの状態はやや狭くなっており、使いにくさを感じる。
そのため、トラベリストは底板有りの状態を魅力に思う人向けかなと思います。
11、内部をレビュー
トップハンドルの裏側固定部です。
一般的な単独成形品での固定&補強。
普通な仕様ですが、リブで強度を上げているので悪くは無い。
黒いシートはねじ部による生地保護のためのクッションテープです。
外すと下にねじがあります。
キャリーハンドルの固定部です
上下各2本のねじ固定と一般的な仕様。
形状も普通で特別に良いとは言えない。軽量化のためかもしれない。
写真中央下部の黒い部品はキャスターストッパーのレバー部です。
これはHINOMOTOの部材なのでどこも同じ。
キャスター固定部とキャリーハンドル根本部です。
キャスター部は補強材は無く、本体に直接ねじ止め。
アクタスは補強材があるので残念。
ただ、本体を厚く成型して対応している感じはあるので一概に悪いとは言えない。
キャリーハンドル根本固定部は立派な仕様。
こちらはアクタスより仕様が良い。
生地の裏側はクッションが張り付けられています。
これにより厚く柔らかい生地になっている。
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トラベリストの内部は優秀とは言えず普通。
キャスターの補強材が無いのだけが懸念点。
総合的にはアクタスの方が良いと感じる。
12、実際に荷物を詰めてみた感想
底板有り状態の方がたくさん入るので、このようにしています。
限界まで入れるので左側の仕切りは閉めません。
フロントポケットは意外と入る。
奥がメッシュ仕切りなので簡単に膨らみ、想像より詰め込めます。
上図のように200匁のフェイスタオルをほぼ限界まで入れてみた結果、53枚入りました。
一般的なサイズだと50枚しか入らないので、53枚はやや多い程度。
本体サイズ的にはもう少し入ってもいいのですが、やはり底板が邪魔になっている。
ほぼ同サイズで底板が無いアクタスは55枚入ります。
容量拡張をすると、さらに16枚入りました。
拡張幅は5cmなのでかなり増える。
約30%のアップとなり、容量拡張機能としては最大級。
合計でフェイスタオル69枚は機内持ち込みサイズとしては最大級。
トラベリストは超大容量のスーツケースです。
※拡張後は機内持ち込み不可能なので注意
13、トラベリストを実際に使った感想
静音性も使いやすさも抜群!
トラベル収納ケースが不要になったのが良い。
キャスターは「HINOMOTO Lisof SILENT RUN」、
キャスターロックもHINOMOTOのワンタッチタイプの最強セットはさすがに良い。
この最強セットはさすがに不満はありません。
キャリーハンドルもぐらつき少なくしっかりしており、
トップハンドルもとても扱いやすい。
持ち心地は最高ではないですが、実仕様向けの扱いやすいハンドルと感じます。
重量は約3.6kgと機内持ち込みサイズにしてはかなり重ため。
フロントオープンタイプとしても重たい部類に入ります。
アクタスよりも300g重たいのですが、この差は感じる。
「底板有り」の状態で使う場合、
下部を従来通りメイン収納として使うことができます。
フロントからは見えない箇所になるため、素のまま衣類を入れてもいい。
アクタスよりも効率的な収納ができます。
TSAロックも個別にロックできるので、アクタスより良い。
総合的にはトラベリストの方が良いなぁと感じます。
ただし、底板無しで使いたい人はアクタスの方が絶対良いと思う。
14、トラベリスト(ストッパー付き)の検証・レビューまとめ
項目 | 評価 | コメント |
容量 | 〇 | 基礎容量は35L、拡張43Lと良い |
重量 | × | 3.6kgと重ため |
包装 | 〇 | ビニール袋のみで普通 |
キャリーハンドル | ◎ | 4段階調整・ぐらつきも小さい |
トップハンドル | 〇 | 程良い膨らみで持ちやすい |
ファスナー | 〇 | スムーズな動き |
TSAロック | 〇 | 問題無し |
キャスター | ◎ | HINOMOTO Lisof SILENT RUN! |
内装 | ◎ | 機能的な収納性 |
仕上げ | ◎ | さすがに良い |
良い点(Good)
- ✔キャスターがHINOMOTO Lisof SILENT RUN
- ✔HINOMOTOのワンタッチキャスターロック搭載
- ✔約20%という大きな容量拡張機能
- ✔巨大なフロントポケット
- ✔底板有り・無しで選べる収納性
- ✔4段階調節のキャリーハンドル
- ✔4角にコーナーパッドが有り頑丈
悪い点(Bad)
- ✕重量が重ため
- ✕底板無し状態が狭い
収納性にこだわったトップオープンタイプ!
アクタスは底板が無いため収納に工夫が必要でしたが、
トラベリストは工夫無しで完璧な収納ができるようになりました。
底板有り状態がとても使いやすいです。
ただその分生地が多くなり、いろいろと無駄な部分も多い。
それにより容量もアクタスより減り、重量も重たくなっている。
このあたりのデメリットはあります。
全体的にアクタスより高級ですが、その分値段は高い。
内装もオレンジで派手なので、人を選ぶスーツケースです。
アクタスの方が万人向けだなと感じます。
底板有り状態の収納性が素晴らしいので、
トラベリストはそこを魅力に思えるかどうか。
思えたならトラベリストを選ぼう。
購入する場合、
楽天市場の公式ショップ「スーツケース&ランドセル 協和」がよくセールをするので確認必須。
あとはAmazonのタイムセールで安くなる時が多いです。
セールによくなるスーツケースなので、両方見ておいてください。
アクタスのレビューはこちら