バーマス EURO CITY2とEURO CITY3の違いの話(良い点・悪い点)

  パルどう@法人9期目 更新日:
バーマス EURO CITY2とEURO CITY3の違い

2025年2月にEURO CITY3が発売!

トラベルシリーズの「EURO CITY」がリニューアル。
ほぼ別物となる仕様になりました。
個性的すぎてあまり売れない気はするがどうか。

まだ未発売なので、
現時点の情報にて違いや良い点・悪い点などを解説します。

※写真はバーマス公式通販から引用。
試作品の写真なので実際は少し違います。

関連レビューはこちら

BERMAS INTER CITY2 PRO レビュー!

バーマス ユーロシティ2 レビュー!

バーマスの種類一覧と解説はこちら

BERMAS(バーマス)のスーツケースの話(良い点・悪い点・評判など)

1、仕様比較一覧表

バーマス EURO CITY2とEURO CITY3

シリーズ名 品番 容量
(L)
機内
持込
重量
(kg)

(cm)

(cm)
奥行
(cm)
3辺
の和
本体
素材
合面 USB
ポート
ドリンク
ホルダー
定価
EURO CITY2 60295 38/45 3.1 55 35 25/30 115 PC+ABS樹脂 × 31,900
60298 108/118 × 5.3 78 54 34/37 166 × 42,900
EURO CITY3 60526 35 3.5 52 38 25 115 PC × 35,200

現時点は「EURO CITY3」はSサイズのみ。
そのため、当分は「EURO CITY2」も残るのではと思います。

2、サイズ・容量・重量の違いについて

バーマス EURO CITY2とEURO CITY3のサイズ・要容量・重量の違い(比較表)

「EURO CITY3」の数値はかなり悪くなった。
最大の悪い点と言える。

「EURO CITY2」は軽くて大容量という優秀なスペックだったのに、
「EURO CITY3」は重くて普通な容量となってしまった。
詳細は後述しますが、サイドポケットなど仕様の大きな変更が原因です。

また、「EURO CITY3」は高さが52cmと小さく、横幅38cmと大きく幅広形状になった。
サイドポケットがあるため、横幅を広くしないとフロントポケットが小さくなる。

そんなところで、「EURO CITY3」はほぼ別物です。

3、EURO CITY3の変更点

EURO CITY2との機能的な変更点を解説します。

収納方式が変更

バーマス EURO CITY2とEURO CITY3の収納方式の違い(片面開き仕様になった)

「EURO CITY3」はフロントポケット部から収納する方式に変更。

いわゆる片面開き仕様となっています。
ただ、フロントポケットとしての機能もあるので、
「フロントポケットを開けて」「仕切りを外す」という2度手間になる。
使い勝手はいまいちだと思います。

メイン収納が1層になったので、大きなものを入れやすくなったのは良い点。
狭い場所でも開けやすいため、荷物の出し入れは便利です。
椅子の上など移動中に簡単に取り出せます。

本体中央にファスナーがありますが、
これは2個に分かれた本体を合体させるためのもので開きません。

キャリーハンドルの調節間隔が変更

バーマス EURO CITY2とEURO CITY3のキャリーハンドルが変則多段調節になった

より細かく高さを調節できる仕様になった。

「EURO CITY3」はまだ未発売なので詳細不明ですが、
「INTER CITYⅡ PRO」は7段階調節だったので同じくらいだろう。
そうであれば固定幅は高さにより違っており、3cm~1.5cm程度。
今後発売されるだろうサイズ違いにより変わってくるとは思います。

この超多段調節もスーツケースとしては数少ない仕様。
特にデメリットは無いのでかなり良い点です。

キャスターの口径が変更

バーマス EURO CITY2とEURO CITY3のキャスターの違い 口径が60mmになった

「EURO CITY3」はキャスターの口径が60mmになった。

スーツケースはおおよそ60mmが最高の口径です(稀に70mmもある)。
60mmはLサイズによく採用されますが、機内持ち込みサイズはほぼ無い。
そのため、INTER CITYⅡの60mmはかなり珍しいです。
(ちなみにPROの実測値は59.5mmでした)

口径が大きいと段差に強くなります。
静音性や操作性はほぼ変わらない。
高さが増えるので本体サイズが小さくなるのは悪い点。

キャスターの種類は「HINOMOTO Lisof SILENT RUN」で同じです。
静音性等は変わらない。
動画は同じキャスターである「INTER CITY2 PRO」のレビュー記事を見て下さい。

BERMAS INTER CITY2 PRO レビュー!評判のスーツケースをプロが検証

キャスターストッパーの仕様が変更

バーマス EURO CITY2とEURO CITY3の違い キャスターストッパーの仕様が足踏み式に変更

「EURO CITY3」は足踏み式のストッパーに改悪。

「EURO CITY2」はワンタッチ式で最高仕様だったのですが、
「EURO CITY3」は安物によくある足踏み式になってしまった。
サイドポケットが影響しているのだろうか。

ここはかなりの改悪。
この価格帯で足踏み式はなぁ、と思ってしまう。
キャスターストッパーの使用頻度が高い人にはおすすめできない。

容量拡張機能は廃止

バーマス EURO CITY2とEURO CITY3の違い 容量拡張機能は無くなった

「EURO CITY2」の売りだった容量拡張機能は廃止。

「EURO CITY3」は容量拡張機能無し。
サイドポケットがあるためだと思います。
基礎容量も35Lと小さく、容量拡張機能も無いので大きく劣る。

ただ、もし容量拡張機能があったら200gは重たくなっていただろう。
それを考えると一概に悪い点とは言えない。

本体素材が変更

バーマス EURO CITY2とEURO CITY3の違い 本体素材がPC100%になった

「EURO CITY3」は本体素材がPC100%に。

「EURO CITY2」は「PC+ABS樹脂」の混合でした。
PC100%が絶対に良いというわけではないですが、素材性能的には優秀です。
バーマスなら品質は良いだろうので、特に気にすることはない。

USBポートは廃止

バーマス EURO CITY2とEURO CITY3の違い USBポートは廃止

USBポートは見当たらない。

製品のスペック表にはUSBポートが書かれているのですが、
写真や説明図では見つけられません。
試作品だから無い可能性はあります。

一応、USBポートは廃止と解説しておきます。

--

主な変更点は以上です。
次は新規機能等を解説します。

4、EURO CITY3の新規機能など(良い点)

「EURO CITY3」の新機能となる良い点を解説します。

サイドポケットを搭載

バーマス EURO CITY2とEURO CITY3の違い サイドポケットを搭載

TSAロック付きのサイドポケットを搭載。

日本メーカーとしては初だと思います。
怪しい中国メーカーでは見かけるようになりましたが、
まさかバーマスでこれをやってくるとは思わなかった。

使用感はフロントポケットと同じ。
TSAロックをロック・解除でき、ファスナーで開けるタイプ。
スマホや手帳を入れるのにちょうど良い大きさです。

小物入れに便利ではありますが、人を選ぶ仕様と思います。
正直、自分は使い道が無い。スマホとかまず入れないし…。
ここに入れるようなものはバッグに入れる。
入れるならモバイルバッテリーかな。

バッグ無しの旅スタイルだと良いかもしれない。

荷物をかけるフックを搭載

バーマス EURO CITY2とEURO CITY3の違い アタッチメント式の荷物をかけるフックが追加

アタッチメント式の荷物をかけるフックを搭載。

これは「INTER CITY PLUS」と同じ仕様です。
フックを本体上面の穴に差し込んで使います。
そちらのレビューで使った写真を掲載して説明。

BERMAS バーマス INTER CITY PLUS インターシティプラス 60525 荷物をかけるフックレビュー

アタッチメントはこんな形状。
バックルを外してかけたいものを通します。

BERMAS バーマス INTER CITY PLUS インターシティプラス 60525 荷物をかけるフックレビュー 実際にレジ袋をかけた状態(前面)

正面に回してレジ袋をかけた図。

BERMAS バーマス INTER CITY PLUS インターシティプラス 60525 荷物をかけるフックレビュー 実際にレジ袋をかけた状態(背面)

背面に回した図。
ベルトの長さ調節ができるので、背面だと大きなレジ袋をかけられる。
バッグもかけられるので汎用性が高いのが良い点です。

個人的にもけっこう気に入っています。

ドリンクホルダーを搭載

バーマス EURO CITY2とEURO CITY3の違い ドリンクホルダーを搭載

背面に収納式のドリンクホルダー搭載。

これも「INTER CITY PLUS」と同じ仕様。
引っ張ると出てくる収納式。
最近のスーツケースで増えてきました。

ペットボトルや缶はサイズピッタリ。
コンビニコーヒーなどはサイズが合わず、なんとか置ける程度。

ドリンクホルダーは本体内に出っ張るので、
その分底面が凸凹になり容量が減るのが悪い点。
使わないなら大きなデメリットになります。

ボトムハンドル搭載

バーマス EURO CITY2とEURO CITY3の違い ボトムハンドルが追加

ボトムハンドルを搭載。

ボトムハンドルがあると持ち上げやすいです。
地味ながら便利で、あると絶対使ってしまう。
「EURO CITY2」には無かったので嬉しい点。

この分本体が凹んでしまうので、容量が若干減るのはデメリット。

インナーボードが付属

バーマス EURO CITY2とEURO CITY3の違い インナーボードが付属

インナーボードが付属品として同梱。

固定はできず、ただ入れるだけです。
仕切りとして使ったり、押さえる蓋として使ったり。
フックがあるのでホテルでかけて使うと便利。

おそらく「INTER CITYⅡ PRO」と同じもの。

BERMAS INTER CITY2 PRO 内装レビュー インナーボードのポケットのファスナーを開けた図

インナーボードはこんな感じです。

TRAVEL SENTRY IDを搭載

バーマス EURO CITY2とEURO CITY3の違い TRAVEL SENTRY IDを搭載

TSID(トラベルセントリーID)に登録可能。

Travel Sentry社のグローバルな遺失物発見連絡システムです。
固有IDが記載されており、登録することで紛失時に連絡を貰えます。
向こうから連絡を貰えるという点が良い。

他社品での搭載はほぼ無く、
現時点は標準仕様になっているのはバーマスだけと思います。

TRAVEL SENTRY IDの詳細はこちらを。

https://www.bermas.co.jp/tsid/

--

「EURO CITY3」の新機能は以上です。
容量拡張機能は無くなりましたが、それ以外は大幅に機能性向上。
収納性はかなり良くなりました。

「バッグ要らずのスーツケース」という感じがします。
普段使いでは良いかもしれない。

5、価格の違いについて

バーマス EURO CITY2とEURO CITY3の価格の違い

「EURO CITY3」は約10%の値上げ。

このご時世、値上げは仕方ない。
10%で済んでいるのはマシな方です。
この機能性で10%ならよくやってるとも言える。

--

EURO CITY2とEURO CITY3の違いは以上です。

デザインや構造等細かい違いはもう少しありますが、
まだ未発売なのでそのあたりは後に更新します。

6、EURO CITY3は買いか?

EURO CITY3はかなり人を選ぶスーツケース。
自分は買わないかな…。

数値的なスペックは悪い。
そのためサイドポケットやドリンクホルダーなど、
細かい収納性に魅力を感じた人だけが買いたい。

オールインワン的なスーツケースです。
使いこなせたら強いが、そうでないと無駄が多い。
メイン収納へのアクセスもし辛い。

一番ダメと思うのはキャスターストッパーが足踏み好きという点。
これがワンタッチ式なら買っていたと思う。

そんなところで検討してみてください。

<キャリーハンドルやキャスターの静音性はこちら>

BERMAS INTER CITY2 PRO レビュー!

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