BERMAS INTER CITY2 PRO レビュー！評判のスーツケースをプロが検証

「BERMAS INTER CITY2 PRO」をレビュー！

バーマスのインターシティが2025年1月にリニューアル！
「インターシティ2」となり、最上位の「PRO」が先行発売。
これは買いだなと、即予約購入しました。

購入したのは48cmサイズ（No.60566）で、カラーは「マットブラック」。
プロとして完璧にレビューしたい。

＜これ＞

BERMAS INTER CITY2 PRO（楽天市場公式ショップ）

Reviewer：パルどう＠Expert
・当サイト代表のスーツケースガチ勢

＜関連＞

・バーマス INTER CITYとINTER CITYⅡ・PROの違いの話（良い点・悪い点）

・バーマス INTER CITY PLUS レビュー！

１、外装箱レビュー

バーマスのロゴのシンプルなデザイン。
前作の「インターシティ」は機能性のアピールが激しいデザインでしたが、
高級感ある雰囲気になりました。

ダンボールは厚く質が良いのに加え、
上下のダンボールが重なりが多いためしっかりしています。
とても頑丈で100点。

２、包装レビュー

全面を蓋する構造でカッター傷はまず付かない。
ダンボールが3重に重なるので保護・固定にもなっています。

本体は不織布のカバー。
このあたりは昔からのバーマス共通で変わらない。

付属のタグはこの1枚のみ。

これは裏面。

中面の上部。
アピールポイントの説明。

中面の下部。
このあたり後で詳しく解説していきます。

本体カバーを外した状態です。
トップハンドルに保護材が巻かれています。

キャリーハンドル付け根部にラベルが貼られています。
不要なので剥がそう。簡単に剥がれます。

３、外観レビュー

※TS IDのNo.・QRコードは隠しています

これはかっこいい！

第一印象で惚れるかっこよさ。
強度を上げるリブとマットブラック塗装、
これにより堅牢なデザインになっています。

ファスナー部など本体の歪みもほぼ無く作りが良い。
リブの線も繋がっていて一体感も良い。
もちろん塗装ムラや傷も見られない。

サイズはH55×W35×D24cmと太めの形状。
角は大きくRを取ってあるので、容量よりも強度重視。
全体的に硬くがっちりしています。

トップ・サイドハンドル部は本体が凹んでおり、出っ張らない。
底鋲も薄めなので本体サイズはそこそこ大きいです。
これにより容量は悪くない。

前作の「インターシティ」より良くなっています。
本体はインターシティ2の方が頑丈だろう。
デザインも良くなっているので素晴らしい。

この時点で買って良かったと思える。

４、ファスナー＆TSAロックの操作感

TSAロックはダイヤル式。一つ前の「007」型。

TSAロックはごく普通なダイヤル仕様。
「TSA007」と書かれている部分を左に動かすと解除できます。
ロックもファスナーの引手を差し込むだけ。

操作感は問題無く、ストレス無くロック・解除できる。
ダイヤルもしっかりしていて回しやすい。
高級品はこういうところも良いです。

ファスナーの引手が長細いのが特徴的。
そしてバーマスロゴがなんか可愛い。

ファスナーは二重になっているセキュリティファスナー仕様。

二重なのでこじ開けにくくなっています。
そのため、動きはやや重たいのが難点。
スムーズさはありません。

ここは前作やヘリテージ2等と同じ仕様。

５、キャリーハンドルの操作感

キャリーハンドルは7段階調節。
ぐらつき（遊び）はかなり小さい。

キャリーハンドルは7段階調節。
調節幅は固定ではなく、下がるほど細かくなっています。
調節方法はボタンを押して上げ下げするいつも通り。

ぐらつき（遊び）はかなり小さく優秀。
サムソナイトの高級品並の小ささです。
前作の「インターシティ plus」と比べても小さい。

7段階調節になっているので、仕様も一新されています。
信頼性は未知数ですが、まぁ問題無いだろう。

６、トップハンドルの持ち心地

トップハンドルは大きく膨れて持ちやすい。

クッションは無いシンプルな樹脂ハンドル。
厚めなので持ち心地は良く、安定感も良い。
初期位置で本体との隙間も大きいので指も入れやすい。
「インターシティ plus」よりはるかに持ちやすいです。

触り心地はさらさらしており柔らかい。
高級感は無いですが、実用的で良いトップハンドルです。

サイドハンドルも同じ仕様です。

７、キャスターの操作性・静音性

キャスターは「HINOMOTO Lisof SILENT RUN」を搭載。
口径はなんと60mm！

日本が誇るキャスターメーカー「日乃本錠前（HINOMOTO）」の超静音キャスターです。
これは本当に静かで操作性も耐久性も抜群。
スーツケースにおける最高級のキャスターと考えていい。
前作や他のバーマスもこれなので、静音性は変わりません。

口径は60mm(実測値59.5mm）と巨大。
スーツケースのキャスターとしてはほぼ最大サイズです。
前作は50mmだったので、ここがインターシティ2の新要素の一つ。

口径で静音性は変わらないですが段差に強くなる。
道路の段差でつまづくことが少なくなります。

静音性は下の動画を見て下さい。

＜BERMAS INTER CITY2 PROキャスター静音性確認動画＞

＜比較用（うるさい安物キャスター）＞

安物と比べると静音性の凄さがわかるだろう。
バーマスのキャスターは静音性も耐久性も問題無し。

８、キャスターストッパー

ワンタッチでキャスターをロック・解除できる。

キャスターロックもHINOMOTO製で、このキャスターとセットになっているものです。
ワイヤーで作動するタイプで、こちらも性能・耐久性抜群。
こちらもキャスターロックとしては最高峰。
自分も壊れたことがなく、問題ありません。

＜BERMAS INTER CITY2 PROキャスターストッパー説明動画＞

これは今のバーマス共通仕様。
前作と全く同じです。

９、USBポートをレビュー

Type-AとCのUSBポートを搭載

USBポートはTSAロック部にあります。
内部のポケットまでケーブルが繋がっていて、
そこにモバイルバッテリーを繋げて使います。

モバイルバッテリー側もType-AとCがあるのが素晴らしい。
モバイルバッテリーを入れるポケットも使いやすい位置で良い。
ケーブルの質もとても良いです。

こんな機能不要と思う方も多いと思いますが、
巨大なモバイルバッテリーを入れられるので便利です。
重たくてバッグに入れられなかったのを持っていけるようになる。

１０、荷物をかけるフック

収納式の荷物をかけるフックを搭載。

独立したフックで、スーツケースとしてはかなり珍しい。
インターシティ2で初めて搭載されました。
正式名称は「コンビニフック」。

下部にはタグもかけられます。
キーホルダーなどいろいろかけられて便利。

こんな感じでレジ袋をかけることができます。
高さが無いのでSサイズしかかけられない点に注意。

フックのかかりは浅いため、ほぼレジ袋専用。
バッグ等はかけられない。

見た目は良いですが、フックとしての性能はやや悪い。
実用性としては前作のアタッチメント型フックの方が上です。

１１、トラベルセントリーID

※QRコードはモザイク、IDは消しています

TSID（トラベルセントリーID）に登録可能。

Travel Sentry社のグローバルな遺失物発見連絡システムです。
固有IDが記載されており、登録することで紛失時に連絡を貰えます。
向こうから連絡を貰えるという点が良い。

バーマスでは直近登場したヘリテージ2で初搭載されました。
これから標準搭載になるのだろうか。
他社でも搭載品はほぼ無く、レジェンドウォーカーの最新高級モデルしか知らない。

TS IDの詳細はこちらを。

https://www.bermas.co.jp/tsid/

１２、内装をレビュー

内装は片面仕切り＆Xバンド仕様。

バーマスはどのシリーズも片面仕切り仕様。
イニンターシティ2も前作や旧シリーズとほぼ同じです。
荷物を詰め込むことを優先しているのだと思います。

違う点として、インターシティ2は「付属品」としてインナーボードが初搭載。
固定ができない仕切りみたいなもので、
ウォールポケットや薄型のポーチのように活用できます。

生地の厚みは普通ですが質は良い。
ここもバーマス共通で変わりない。

白いポーチはバーマスのおまけです。
この中に説明書等が入っていました。

写真で細かく説明していきます。

バーマスの特徴となる紺色の内装デザイン。
いつも通りのバーマスです。

右側はXバンド。
インナーボードはどこに入れても良いのですが、入れるならこちらだろう。

半透明なバックル。
これもバーマス共通仕様で変わらない。

バーマスのロゴがかっこいい。

Xバンドを外した状態。
インナーボードを入れて使うならこんな感じになる。

インナーボードのファスナー部も仕様は同じ。
バーマス共通のネームプレートっぽい引手です。

ファスナーを全部開けた図。
実はこれ一つのポケットです。

このように一つの大きなメッシュポケットになっています。
上のファスナーは中央が縫われているので、全部は開かない。
中央のファスナーだけを開けて出し入れする使い方になる。

裏面は何も無い生地。
インナーボードはとても薄いので軽いです（重量約110g）。

上にフックが付いているので、かけて使うことができます。
ホテルで出してハンガー等にかけて使うと便利。

インナーボードを取り出した状態。
中は何も無い。

生地の質感が良い。
生地固定の縫製も太い糸で良いです。

Xバンドの固定は専用の部材。
安物は直接縫われているので、この仕様は高級。

少し糸の飛び出しで見た目が悪い部分があるのは残念。

左側は全面仕切り。
一つの大きなメッシュポケット。

同じくネームプレート型のバーマス共通引手。
メッシュは細目の軽量タイプ。

こちら側もなんとなく拡大。

メッシュポケットは浅めに開きます。
書類などを入れるのに向いている。

仕切りを開けた図。
こちら側はフロントポケットなので浅いです。

上部にあるのはモバイルバッテリーを入れるポケット。
もちろん別に何を入れてもいい。

モバイルバッテリー接続用のUSBケーブルがあります。

ケーブルはTSAロック部からこんな感じに入っています。

フロントポケット部の仕切りは外せる仕様。
そのためちょっと形が特殊です。

めくるとフロントと繋がっていることがわかる。
フロントポケットは独立しておらずメイン収納と共有。

※このあたり、フロントポケットのレビューで解説します。

場所が変わって合わせ面のカバー上部です。
片面縫いのマジックテープ固定。

合わせ面のカバー下部。
一部糸が飛び出てはいますが、縫製は良い。

－－

内装のレビューは以上です。

バーマスらしい軽量性を重視した高品質な内装です。
インターシティ2は品質的には変わった点は無い。
前作のインターシティやヘリテージ2等とほぼ同じです。
インナーボードとフロントポケットの仕様変更が新しい点。

次にフロントポケットのレビューをします。

１３、フロントポケットをレビュー

フロントポケットがワンタッチで開く！

「インターシティ2 PRO」はワンタッチで開くフロントポケットが特徴。
TSAロック部を右に動かすと解除できます。
下の動画を見て下さい。

＜BERMAS INTER CITY2 PROフロントポケット説明動画＞

何も入れないとワンタッチで開いてくれない。

何も入っていない状態だと勝手に開いてくれないのですが、
何かものを入れたら開いてくれます。
ここは個人的にちょっと残念な点。何も入れずにパッと開いてほしかった。
（個体差もあるかもしれない）

ちなもに、アジア・ラゲージやプロテカは空でも開く。
アメリカンツーリスターはバーマスと同じく開かない。
このあたりはメーカーのこだわりなのだろう。

動画でもやってしまいましたが、
真ん中を押さないと片閉まりになるので注意。
ここは他社品も共通でこうなるので悪い点ではない。

この金具が

本体のこの穴に入って固定する。

ワンタッチ機構の仕様は各社ほぼ同じ。
バーマスも他社とほぼ同じ構造です。
安物も高級品もほぼ変わらない。

開く角度は約30度と狭め。
悪くは無く、個人的には狭いスペースで使えるので好き。

奥はPC・タブレット用のクッションポケット。
手前にメッシュポケット。

蓋側はメッシュポケットが一つ。

13インチまでのPCが入るクッションポケット。

このクッションポケットは独立しています。
めくるとメイン収納が見える。

この仕切りはファスナーで取り外しが可能。
インターシティ2から採用された珍しい仕様です。

仕切りを外すとメイン収納をポケットとして使うことができる。
大きなPCを入れたい場合は外すといい。

仕切りを固定するファスナーです。
ジャンパーと同じ仕組みで外れる。

本体側のファスナー始点部。
狭いので取り付けは難しかった。

カバー付きの11インチiPadと雑誌・A4クリアファイルを入れた図です。

11インチiPadはクッションポケットに縦向けに入る。
横向けには入らないので、インターシティ2は狭いです。

雑誌やA4クリアファイルは手前に余裕で入る。
A4関連のファイル類はほぼ入ります。

真上から見た図。

蓋部で止めず、メイン収納部まで差し込むこともできます。
クッションポケットは圧迫されますが、
こうするとより大きなものも入れられる。

蓋側なら11インチiPadも横向きに入れられる。
そんな感じのサイズ感。

－－

フロントポケットのレビューは以上です。

ワンタッチで開くのはとても便利。
中身が空だと手で開ける必要がありますが、
それでも便利なのには変わりない。

ワンタッチ仕様のデメリットはポケットが小さくなること。
ファスナー仕様と比べて開口が狭く、縦も横も小さめです。
フロントポケットの容量重視であればファスナー式を選ぼう。

ワンタッチは一度使うと便利すぎて他が使えなくなる。
コンビニで貰ったレシートなんかもさっと入れられる。
超おすすめです。

１４、内部をレビュー

トップハンドル部とキャリーハンドル付け根部です。

トップハンドルは大きく厚い補強材で最高に良い仕様。
全体に応力が加わり、たわみがとても少なく強度も抜群。
単独補強部品でこれ以上良いものは見たことが無い。
直近の新作「ヘリテージ2」よりも良い仕様になっています。

キャリーハンドル部の固定・補強材は普通な仕様。
頑丈なポリアセタールらしき素材で、2面へのビス4点固定。
今までのバーマスとパッと見は同じですが、
リブでの補強がされているので仕様は良くなっています。

こちらはキャスターとキャリーバーの固定部です。

白いのが補強材で、本体形状に合わせて大きく作られており良い。
これ以上の補強材は求めてはいけないレベル。
安物スーツケースはほぼ補強されていません。
ここはヘリテージ2等とほぼ同じ。

キャリーハンドルの根本の固定は普通な仕様。
肉厚で軽量化もされていて作りは良い。
こちらもリブでの補強が追加されるなど、仕様は良くなっている。

－－

インターシティ2は内部仕様も良い。
全体的に強度が上がっています。
スーツケースの内部構造としては最高クラス。

高いだけあり頑丈です。
耐久性はかなり良いだろう。

１５、実際に荷物を入れてみた感想

容量は普通。大容量では無い。

200匁のフェイスタオルをほぼ限界まで入れてみた結果、メイン収納に50枚入りました。
フロントポケットには3枚。合計53枚。
大容量な機内持ち込みサイズだと60枚入るので、53枚は普通。

メイン収納に詰めすぎるとフロントポケットが圧迫されるので、
実際のところはメイン収納は45枚くらいが理想。
2泊はいけるが、3泊はきつい容量です。

左側の仕切りはあまり伸びない仕様。
このラインがほぼ上限です。
そのため詰め込むなら右側へ。

メイン収納に詰め込み過ぎると、
このようにフロントポケットが圧迫されます。
iPadくらいしか入らなくなるので注意。

－－

大容量では無いですが、これだけ入れば十分。
2泊3日であれば問題無い。

１６、ヘリテージ2を実際に転がして使ってみた感想

使っていて高級スーツケースだなと感じる。

ぐらつきが極小のキャリーハンドルがとても良い。
高級スーツケースらしい操作感です。
これ以上は求めてはいけないレベル。

キャスターは「HINOMOTO Lisof SILENT RUN」なので静音性も良く、
キャスターロックもHINOMOTOのワンタッチタイプなので文句なし。
60mmの大口径の良さは現時点実感できていませんが、段差の衝撃が全然違うはず。
走行性は全く問題無い。

トップハンドルを持っての上げ下げも快適。
シンプルなので手を入れやすく、掴み損ねるようなことは無い。
指先で持ちやすいのがなお良い。

重量はやや重たく感じる。

インナーボード付きだと約3.5kg。
機内持ち込みサイズのフロントポケットタイプとしては重ためです。
高級な仕様でかつ高機能なので仕方ない。

－－

総合的には何の不満も無いスーツケース。
さすがバーマス。素晴らしい。

１７、BERMAS INTER CITY2 PROの検証・レビューまとめ

インターシティ2 PROは最高級のフロントポケットタイプ。

完璧と言って良いスーツケースです。
機能性・品質重視なので容量・重量は良くないですが、
それ以外は最高級の仕様。4万円の価値はある。

ワンタッチで開くフロントポケットはとても便利。
一度使うともうファスナー型には戻れなくなる。
ポケットが小さめになるデメリットはありますが、
それを超える利便性の良さを実感します。

インターシティ2で大幅に値上げになりましたが、
仕様は全体的に良くなっています。
キャリーハンドルが特に良く、内部仕様もワンランク上。
ただの値上げではなく質が良くなっている。

60mmキャスターというロマンも嬉しい点。
機内持ち込みサイズで60mmは最強です。

ということで、自分はインターシティ2 PROをメインに使っていきます。
本当に買って良かった。これは超おすすめできる。

－－

商品詳細は「BERMAS INTER CITY2 PRO（楽天市場公式ショップ）」などを見て下さい。