スーツーケースの材質一覧と違いを解説！メリット・デメリットまとめ

スーツーケースの材質一覧！

材質は強度に関わるので大事です。
選ぶ際は必ず見ておこう。

よく使われる材質を簡単に解説します。

※元メーカー開発系の人間として少し知見はあります

スーツケースの材質一覧

※「?」は混合素材、独自素材のため不明

１、ポリカーボネート(PC)

現在の主流の材質です。

車のヘッドライトの透明カバーなどに使われる材質です。
強度があり、重量も少し軽めなのでスーツケース向き。
この材質のものを選べば間違いない。

紫外線等には強いですが、薬剤には弱い。
洗剤やアルコールの使用はNGです。

２、ABS樹脂

昔の主流。硬くて重い。

強度を求めるものに使われる樹脂です。
レバーやパネルなどによく使われています。
メッキも簡単にできるので、外装部品にも使われやすい。

強度は十分良いのですが、重たいため現在はあまり使われません。
ABS樹脂100%のスーツケースは今では粗悪な安物と考えていい。
こちらも薬剤には弱いので注意。

３、PC・ABS樹脂混合素材

PCとABS樹脂は混ぜることができ、特性を変えられる。

PC100%は強度はありますが柔らかいため、
スーツケースではABS樹脂を混ぜて少し硬くすることが多い。
着色などデザイン的な都合でやることも。

ここは種類がいろいろあるのでピンキリです。
安物の場合は不安。

４、ポリプロピレン(PP)

硬質プラスチックの代表的な素材。

あらゆるプラケースに使われる素材です。
加工性も着色もコストも最高。
基本的に強度を求めるものには使わないが、安くするために使われることも。
薬剤にはとても強いですが、紫外線にはとても弱い。

スーツケースの素材としては向いていないのですが、
重量が軽くなるのと色付けが容易なので使っているメーカーもある。
おすすめはできない。

５、ポリエチレンテレフタレート(PET)

エコ素材として使われ始めている。

ペットボトルの材質です。
おおよそはガラス繊維を混ぜて強度アップさせています。
強度やコストは劣りますが、エコアピールとして優秀。

スーツケースとして特に優れている点は無いため、
特別にこれを選ぶ必要性は無い。

６、Curv

サムソナイトが開発した独自の軽量素材。

一般的なスーツケースよりも1kg以上軽くなる。
ポリプロピレンを編んで作った素材なので柔らかくペコペコします。
それにより割れることがなく強度は高い。

中身の荷物を守ることには向いていない。
軽さを求める人におすすめです。

７、アルミニウム

軽量でそこそこ頑丈な金属。

軽く加工性も良いので汎用的に使われます。
スーツケースとして最高の強度を求めるならこの材質になる。
当然ながら重たいのが難点。

強度を求める海外旅行好きに選ばれやすい。
使い込むと味が出ます。

８、その他

次のような素材もある。

・PCファイバー（レジェンドウォーカーの軽量素材）
・ロックスキン（サムソナイトの新軽量素材）
・ウルトラストリング（エースの軽量素材）
・カーボンファイバー（高級）

軽量素材は各社研究されており、いろいろあります。
基礎となっているのはサムソナイトのCurv。
同じような仕様を真似ていますが、Curvには及ばない模様。

頑丈な素材として「カーボンファイバー」を使ったものもありますが、
かなり値段が高くなるので、今はまだ選ぶ時期ではない。

まとめ

基本はポリカーボネート素材を選べば良い。

100%なら強度的には問題ないだろう。
PC・ABS樹脂の混合だと安物は注意。
ほぼABS樹脂で強度に難がある可能性はある。

軽量スーツケースなら「Curv」が最強。
次にレジェンドウォーカーの「PCファイバー」が安くて良い。

注意点として、同じ材質名でも「グレード」の違いがあるということ。
ABS樹脂としても「耐衝撃グレード」や「耐薬品グレード」などいろいろあります。
安物は標準仕様、高級品は良いグレードを使っていると思います。

そんなところで選んでみてください。